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スタッフブログ 2018年まで

スタッフブログ 2015年~2018年まで

春告草

2018-02-15
 立春を過ぎましたが、今年は特に厳しい寒さが続き暖かい日は数える程度。季節はまだ行きつ戻りつという状態でなかなか思うように進んでくれません。そのような中、一足先に春を感じさせてくれる花があります。みなさんご存知の「梅」ですね。
 
 一年を通し、どの花よりも早く咲く梅は春告草とも呼ばれ、場所によっては雪の残る中咲く力強さは希望を感じさせてくれます。
 競技かるたの序歌としても有名な「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」という歌も、仁徳天皇が即位される際に百済から渡来した王仁という方が梅の花を添えて歌ったとされています。この時代は数年間後継者争いがあり混沌とした時代でしたので、冬を耐えて咲く梅に例えてこの治世が末永く続きますようにという祝福の歌と伝えられています。

 また、元広島東洋カープの黒田投手の座右の銘にもなっている「耐雪梅花麗」という言葉も梅の希望と力強さを表す良い例えです。西郷隆盛が甥に送った漢詩の一部で様々な解釈がありますが、私としては耐えた結果大成するというよりは、素晴らしい結果が待っていると信じているからこそ今のつらい状況にも耐えられると受け止めています。

 平安の頃より花見の代表でもある華やかな桜に目を奪われがちですが、見て楽しめ、食べても美味しい梅にもう少し感謝をしてみようかと思っています。
 
                               〈 今回のコラムはT-3が担当しました 〉
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