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スタッフブログ 2019年~

スタッフブログ 2019年~

民法第709条と失火に関する法律

2021-01-29
「民法第709条(不法行為による賠償責任) 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」 とありますように、私たちの日常生活の様々な場面で、他人さまを死傷させたり、他人さまの物を壊してしまった場合には、弁償する義務があることは、当たり前のこととして認識されています。
自動車を所有している方は、交通事故を起こして自分が加害者になる可能性があり、自動車保険に加入して万一に備えています。
また自転車が絡む事故も多発していることから、静岡県は条例で自転車に賠償保険の加入を義務付けています。皆様がご契約されている自動車保険、火災保険、傷害保険等に「日常生活賠償責任特約(個人賠償責任特約)」が付帯しているか、ご確認をお勧めします。

ここで質問です。隣家からのもらい火で自宅が全焼してしまいました。
民法第709条にもとづいて火元の隣家に損害賠償請求できるでしょうか?

答えは「請求できません」。

なぜならば、「失火の責任に関する法律(失火責任法)で民法709条の規定は失火の場合には之を適用せず」と規定されているからです。
かっての日本では木造の建物が多かったため、類焼の危険性があること、また失火者自身も通常、自己の建物を焼失し損害を受けており、損害賠償責任を負わせるのは酷であるという考え方から、「失火に関する法律」が定められ、失火者の責任が緩和されています。
わが家が火元になって近隣に延焼してしまった場合、「失火に関する法律」によって、法律的には賠償義務は生じません。
しかし近隣の方が、十分な補償を受けられる火災保険に加入しているとは限りません。
大変なご迷惑をおかけしてしまった近隣の皆様に対し、心情的な負担は非常に大きく、引越しを余儀なくされるような場合もあります。

そのような場合に備え、火災保険には法律上の損害賠償責任の有無にかかわらず、被害を受けられた近隣の方の損害を補償する「類焼損害補償特約(保険会社によって名称が異なります)」がありますので、ご付帯をお勧めします。

                             《今回のコラムはO―3が担当しました》
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